いろんな場面で「仕事を依頼する」ことがある。
依頼した側はその仕事を確認しなければならないのが普通です。この報告作業・確認作業を計画的に行うことで全体の作業量が変わって来ます。
今日は「マンション定期清掃」を題材に考えて見ましょう。
マンションの定期清掃
マンションの共同部分やごみ収集場所などの清掃を近所に住むパートさんに依頼するビジネスを考えました。(フィクションです。)
不動産屋から仕事をもらいそのエリアで掃除をしてくれる人を探します。
週に一回程度一定期間で廊下などの共有部分、ポスト等の施設を清掃します。
この場合、仕事をパートさんに依頼することになります。不動産屋から受けた指示は指示書等にして渡しますが、問題は清掃時の報告です。
定期契約をしていますので月曜の清掃が火曜になったりその週は清掃されなかったりすると契約違反です。清掃時に報告を入れるよう指示をするのが普通だと思います。
また、清掃後の状態も見たいので写真で報告するようにすることと思います。
報告を設計する
パートさんからの「報告」をしっかり設計しないとこのビジネスは無駄な処理が増えてきます。
清掃を行うパートさんにも簡単で報告をうける事務方も利便性の高い仕組みを考えられれ良いですよね。
開始・終了に電話を入れてもらいデジカメで撮影、自宅から報告書をメール送信などの仕組みを組むとパートさんの手間が煩雑になりますし報告書もリアルタイムに集められません。
メールにて写真を送信する場合でも事務方が報告書をまとめることになり煩雑です。
この場合は写真の報告と共に報告書が出来るような仕組みを構築するのが良いと思います。
また、仕組みとして大家さん・不動産屋がリアルタイムに清掃状況を確認できるWebページなどを作るともっと喜ばれるかも知れません。
離れた場所からの報告を設計する
離れているところからの報告をコントロール出来るとビジネスは変わってきます。
「報告するのは当たり前なので少しの手間は仕方ない」と言われることもありますが、上手く「報告」を設計している企業は処理をシンプルにお客に対する報告も迅速に良いサービスが提供されていることが多いです。
営業周りの報告、作業等の報告、出張の報告など当たり前の報告作業を見直して見てはいかがでしょうか?
報告の仕組みを見直し改善できる点を書いてみます。これは実際にご利用されている企業さんから頂いた情報です。
時短
これは作業現場で手間がなくなり時間が短縮されたのと同時に報告書作成の手間が減る事になりますので効果は大きいと思います。
仕組み次第ですが、登録と同時にお客へメールが届き専用ページから完了報告書が閲覧できると報告までの時間は皆無になります。
作業完了がすぐに分かるのは依頼されているお客さんに喜ばれます。
間違いが少なくなった
これも時短につながりますが、作業工程を忘れたり写真を撮り忘れたりすることがあったようですが、確認しながら報告できるので間違いが少なくなります。
現場に再度行ったりすることはもう必要ありません。
また、工事を行う業者では現場から完了報告を入れてもらいその場で事務方に確認してもらい、作業の品質を高めています。これも後のトラブルを回避していく仕組みですね。
作業手順が分かるようになった
これも大変喜ばれているのですが、現場で報告をするようになるとチェック表で確認しているのと同じになりますので、作業の手順を確認することが出来るのです。
清掃業者でも作業の種類があると思います。一軒家の清掃なのかマンションの清掃なのかでチェック項目は変わってきます。作業のチェック項目は重要項目でもあるので作業前に見直すことで作業手順が分かるようになります。
全ての作業を覚えるのは大変だと思います。ちょっとしたチェック表が携帯で見えるようになるだけで作業の方は楽になると思います。
また、新たなパートさんを雇った時も重宝します。一から十まで教えなくても良いわけです。
お客からのクレームが減った
上記の効果が出てくると結果的にお客に対する商品・サービスの品質が上がります。手間が少なくなって品質も上がる。これほど良いことはありません。
お客様は綺麗になった結果だけが気になります。手間暇かけて報告書を作ったことはお客様のためにならないのです。
遅延なく仕事が行われ、手抜きなく作業され、結果がすぐに分かるようになればお客様は喜ぶのです。
ビジネスの幅が広がった
巡回清掃だけではなく宅配ボックスの点検業務を請負ったり、防犯カメラのチェックなども手順が分かるので受けられるようになりました。
報告の手間、時間を削減して新たな取り組みに時間をかけられるようになったようです。
意識改革
報告処理に時間をかけること、報告書の作成に時間をかけることは仕事ではないのです。
普段やっていることを否定的に考えることは難しいことです。新たなツールを使いながら工夫していき徐々にこれらの手間を少なくしていく必要があります。
数年前まで一時間も二時間も報告書作成に費やしていたなんて信じられないぐらいになります。
そのためにはサービスを改善し「手間=仕事」と言う考えを変えていく必要がります。