〜業務の“見える化”で、改善の第一歩を踏み出す〜
業務改善、どこから始めますか?
「業務を見直したい」「無駄をなくしたい」──
そんな思いを持つ中小企業の経営者やリーダーの皆さんと日々お話をしています。
ですが、最初の一歩で多くの方がつまずきます。
「何から手を付けたらいいかわからない」
「全部が問題のように感じて整理できない」
実は、こうした“業務の全体像が見えない状態”が、業務改善の最大のハードルなのです。
そこで今、多くの企業におすすめしているのが 「マニュアルの目次」を書いてみること です。
今回は、その理由と実践方法についてご紹介します。
なぜ「マニュアルの目次」が業務効率化の鍵になるのか?
マニュアルと聞くと、「細かい手順書」や「使い方の説明書」といったイメージを持たれるかもしれません。ですが、まず大切なのは「目次」です。
✅目次を書くことで見えてくる3つのこと
- 業務の全容(=業務一覧)
何の業務があり、どんな作業が行われているかが整理できます。 - 流れ(=業務の工程)
業務がどんな順番で進むかを俯瞰できます。 - 責任と分担(=誰がどこを担っているか)
担当者や関係部署が明確になり、属人化のリスクも見えてきます。
つまり、目次は「業務フロー図」と「業務棚卸し表」を合わせたような機能を持つのです。
kintoneと組み合わせるとどうなるか?
目次を書いても、紙やExcelで管理していると結局“使われない”ことが多いのが実情です。
そこで kintone(キントーン) の出番です。
kintoneでは、目次の内容をアプリ化して、
- 業務ごとのマニュアルを1クリックで確認
- 担当者別にマニュアルを整理
- 作業工程ごとの進捗や改善履歴を記録
といった形で 「資産化」「活用」「改善」 に繋げることができます。
業務改善が加速する
「Manulet(マニュレット)」は、kintone上でマニュアル運用を驚くほどシンプルにするツールです。複雑だったマニュアル作成や管理が直感的な操作で誰でも簡単に行え、業務改善を加速させます。
現場での使いやすさを徹底的に追求し、情報共有のスピードを劇的に向上。従来のマニュアル運用を次のステージへ導く新しい解決策です。
まずはこう進めてみましょう
ステップ1:会議で「目次づくり」をテーマにする
たとえばこんな投げかけから始めてみてください。
- 「この業務、何個のステップに分かれますか?」
- 「誰が、どんな順番で関わっていますか?」
- 「これってマニュアルある?なかったら目次だけでも作ろう」
ステップ2:目次を書いてみる
以下のテンプレートがあるとスムーズです。
【業務名】請求書発行
1. 見積書の確認
2. 請求書の作成
3. 上長承認
4. 発行・送付
5. 会計連携
これだけでも、業務全体の流れや責任範囲が一目瞭然になります。
ステップ3:kintoneでアプリに変換する
「まんだらアプリ」などを活用して、目次から業務を“構造化”するのもおすすめです。
属人化しがちな作業をチームの共有財産にしていきましょう。
よくあるつまずきと克服法
💬「全部書くのが大変…」
→ まずは1業務だけでOK。「毎月必ずやる業務」から始めましょう。
💬「途中で内容が変わるかも」
→ むしろ変わることを前提に。「今の形」を把握することが目的です。
💬「誰が書くか決まらない」
→ いきなり正解を目指さず、「草案づくり」としてワークショップ形式で進めましょう。
目次から始まる「改善サイクル」
一度作成した目次は、改善のベースになります。
- 担当者の変更に応じて目次をアップデート
- 抜け漏れがないか確認して、業務改善を継続
- 社内マニュアルとして人材教育にも活用
まさに 「目次=業務の設計図」 なのです。
成功事例:30人規模の企業
A社では、目次作成から始めたことで、下記の効果がありました。
- 属人化していた業務を5つ洗い出し、標準化に成功
- 業務マニュアル化によって新人育成期間が半分に
- 月1の業務改善ミーティングで、定期的な見直し文化が定着
特別なツールや技術よりも、見える化の習慣が変化を生んだのです。
あなたの会社の「業務の設計図」を描こう
業務改善というと、難しく聞こえるかもしれません。でも、目次を書いてみることは今日からできる第一歩です。
「見える化」されるだけで、課題も、無駄も、改善のチャンスも、驚くほど見えてきます。
まずは1つ、目次を書いてみませんか?
そして、それを「資産」にするために、kintoneで育ててみるのも、ぜひご検討ください。
【次のステップ】
- 業務の目次テンプレートを1つ作ってみる
- kintoneで簡単な業務一覧アプリを作成してみる
- 業務ごとに「誰が見ても分かる」を目指す