kintone Café 神奈川Vol.16は山北町で開催

12月16日。kintone Café 神奈川を山北町で開催、参加してきました。

当日は余裕を持って到着し、駅近くのさくら湯に行き、頭をスッキリさせてから向かう予定・・でしたが道中、皆さんにお渡しするノベルティを電車の網棚に忘れ、荷物を追いかけ小田原に到着する長旅をしておりました。(汗)小田急の駅員さん、ご親切に対応いただきありがとうございました。

「山北町」神奈川県に住んでいてもどこにあるのか知らない方もいるほど小さな人口の町です。すぐ隣りは、静岡で神奈川でも西側に位置します。御殿場線の山北町駅は1時間に1、2本の間隔で電車が走っていて、本数が少ないので山奥の秘境に来た感覚でもあります。駅前は昭和レトロな街並みや、かつて商店街だった場所は今は静かだけど、リノベされたお洒落な店などもあり、都会からそう遠くない地で、ここまでノスタルジックな場所は他にないでしょう。

さくら湯が諦めきれず、時間短縮で入ることに。ここは健康福祉センター内にある人工温泉です。温泉の中で、LT登壇者のRyui君にバッタリ。彼は積極的に地元の方とのコミュニケーションを取って山北町への理解を深めていました。若い人からはこちらも刺激を受けます。

さて、今回の会場は、駅近くの生涯学習センターをお借りしました。こちら足柄のお茶がいただけるコーナーがあり、足柄茶を買って帰りたいくなるほど美味しかったです。

前回の真鶴に続いて、テーマは「地域活性化」。マンダラワークで地元の方と一緒にチャレンジしたい内容を決めたり、kintoneの可能性を探りました。

先ずは神奈川区社会福祉協議会の原田さんの司会でスタート!原田さんの近況など自己紹介もいただき、和やかな雰囲気で始まりました。

続いては、kintone Café 神奈川創始者、テクネコの加藤さんより自己紹介と「kintone Caféについて」のご説明をいただきました。今回も初参加の方が数名いらっしゃいましたので、説明を丁寧にしていただいたことで「kintone Caféって何?」ということをお伝えすることができました。

次は、ジョイゾーの根崎さんから自己紹介と、皆さんの自己紹介項目を考えていただきました。2023年一大ニュースは何か?などこの時期ならではの内容で自己紹介を盛り上げてくださいました。

次は、ギボンズ藤村から。「愉しみながらチャレンジの数を増やす」マンダラを使って、文面化・図解化して見えるようにする。全てのピースを集める前に動いてしまおう。定期的に進捗を見直す。諦めるより改良する考えを持とう。というお話しをした後、実際にグループに分かれて皆んなでマンダラワークを行い、グループで発表していただきました。

グループごとに「チャレンジしたい内容」と「絞った要素からさらにそれを達成するためにどのような方法があるのか考える」というマンダラ思考の深堀を行いました。皆さん、どのグループも活発に意見が出されていました。中でも、山北町の農業を営む方のいるグループのチャレンジは、「スマホがない人からのネット注文を解決する」でした。解決方法の案としては、「ネット注文にはインセンティブをつける」「e-FAXを使用する」「電話注文の自動化をする」などなど、面白い案が出てきていました。

マンダラは「見える化」したらそれを俯瞰して見てみる時間が大切です。それによって思い浮かぶことがあるからです。グループワークをすることでも、自分では思いつかないようなことも、新しいアイディアをもらえたり、発見があります。

ワーク後は、山北町の町議会議員の高橋さんより「お峰入り」という伝統芸能がユネスコ無形文化遺産登録となったお話しを聞かせてくださいました。80名の男性が演じるため、人口減少で継承が難しいという課題もあるようですが、世界に認められた文化ですので、伝統もあるかもしれませんが新しいアイディアを受け入れたりすることで存続して欲しいですね。

休憩を挟んで、アクアビットの長井さんより。kintoneとは何か?からコミュニケーションできる利点、また外部連携ができるので、webサイトに設置したフォームからの問い合わせ内容をそのままkintoneにためたり、SNS上で「山北」について書かれた書き込み内容をkintoneに集めたり、各施設で観光客が記してくれた感想をkintoneに手間なく取り込む技術などを案内してくださいました。長井さんは、その場で参加者のニーズを読み取り、直前にプレゼンの内容を変更することができます。長年、多くのお客様のニーズに応えてきた長井さんならではの工夫だと思います。

続いては、公益社団法人かながわ福祉サービス振興会の理事長 瀬戸さんより、「山北町の課題とその対応」です。実際に山北町で地域振興に携わる方の登壇ということで、リアルな山北を知ることが出来て大変ありがたいことです。山北の魅力は、東京・横浜から東名で90分というアクセスで、豊富な自然や水源があり、美味しい食材もある。けれども、やはり人口減少に耕作放棄地の再生、里山の多面的機能活用、空き家問題、定住対策、雇用の創出、駅前商店街の活性化などの課題が山積しているとのこと。瀬戸さんより山北町の活性化に向けた5つの提案を発表していただきました。

  1. 駅前商店街の活性化・空き家、空き店舗を活用したまちづくり
  2. スポーツを通した健康づくり
  3. 山北つぶらの公園及びキャンプ場の活性化
  4. 里山保全と間伐材の需要喚起による林業の活性化
  5. 未病改善による地域活性化

山北で実際にカヌーを手作りしたり、さまざまな活動を地域で実際にされていらっしゃる瀬戸さんのお話しに、今、私たちが地域で関わろうとしているプロジェクトについて重ね合わせてみたり、とても勉強になりました。

続いて、同じかながわ福祉サービス振興会のぴょんさんより。ノーコードの事務員さんから理事長にご要望です。(えっ?下克上??)「kintoneでリスキリング支援工夫と悩み」kintoneが社内で採用されてから、自社開発できる社員が増えたこのこと。それゆえ、開発できる社員と、やらない社員が出たそうです。不公平な状況では、離職者やモチベーションの低下が起こるため、開発を行った社員には、「DX報奨金」を出すよう嘆願!きちんと明朗会計で計算式まで用意している辺り、かなりの本気度が伝わってきます。役員や上司には、面と向かってはなかなか言いにくいことですが、課題を洗い出し、解決方法まで提案できる人はそう多くありません。その現場の声を拾えるかどうかで、業務は改善されていくのです。誤解が無いよう追記しておきますが・・理事長とぴょんさんの信頼関係の上にこのプレゼンは成り立っていました。

次は、「地域活性化のためのkintone活用方法」について初のLT登壇、28歳までに起業したいという夢を持つRyui君です。地域活性化のためにkintoneをどのように使えばいいのかを考えてくれました。自身のバックパッカーだった経験から、Workawayのマッチングサービスを紹介してくれました。バックパッカーが労働力を提供する代わりに、経験や食住を現地ホストから与えられます。そのバックパッカーとホストの登録管理にkintoneを使うというもの。バックパッカーとホスト間でのコミュニケーションもできるためkintoneの活用法としては優れたアイディアです。起業家を目指しているだけあって、きちんと月額利用料も記載していただきました。とても分かりやすいプレゼンでした。

ラストは少し時間がありましたので、登壇者たちに感化され、再度藤村より追加LT。湘南のプロジェクトについてです。今こんなことを湘南のメンバーたちで構想していますというお話しをざっくりとお話しさせていただきました。

これから少子高齢化で、どの地域にも課題となってくるのが「地域活性化」について。多額な資金をかけてシステム導入なんてできない、プレイヤーはいるがどうしたら上手く周り出すのか、などさまざまな問題がある中で、まずは目の前のできるところからやってみよう、というのがスタート地点ならkintoneは導入しやすいデータベースであることは間違いなさそうです。次に問題が出たら、またその時に考える。変化に強いkintoneなら何とかなるはず。

今回のkintone Café 神奈川Vol.16も、様々なところでトライしている人たちと出会えて刺激を受けました!

ご参加いただきました山北町の方も、kintone関係の皆さんもありがとうございました!