マニュアル作成は業務改善
マニュアルを作成したことはありますか?いざ、作り始めようと思っても、何から手を付けて良いか迷うこともありますよね。そんな時は、今抱えている業務の課題を知り、その緊急度、重要度が高いものから作成すると良いそうです。そしてマニュアルを作成する前に、そのマニュアルが何のために必要なのか?という目的を忘れずに、マニュアル作成に着手します。マニュアルの作成は、単なる文書作成ではありません。その背後にある目的は業務改善です。
業務改善を意識したマニュアルを作成するためには、まず業務の「見える化」を行います。マニュアルにしたい業務を選定した後に、作業工程を1つ、1つモレなく洗い出します。それを視覚的に表現し、どのように仕事が進行しているのかを理解します。
「見える化」のフレームワークを活用する
そこで「見える化」に役立つフレームワークがプロセスマップです。プロセスマップとは、業務フローを各ステップ、タスク、決定ポイントに図式化され、業務の流れを整理することができます。これにより、業務の効率化や問題点の特定、改善の機会が見つけやすくなります。
また複数の部署が関係している業務の場合は、スイムレーンというフレームワークもあります。スイムレーンとは、プールのコースのように割った枠のことで、仕切られたレーンごとに部署を割り当てて作成します。この作業はどの部署が担当かを整理することができます。
実際に書き出したものを眺めてみる
工程や流れなどをプロセスマップやスイムレーンで書き出したら、それを眺めてみてください。もしかしたら、必要のない工程や、この流れの方法がスムーズで良い、といった気づきがあるかもしれません。工程を増やすことは簡単なのですが、工程を減らすことは難しいものです。この機会に、必要な業務と不要な業務を区別し、効率化できるところを見つけ出します。これで、お手本マニュアル=生産性の高い業務フローが作成できます。
マニュアル作成に着手する
次のような点に注意してマニュアルを作成します。
- 何を達成するために必要なマニュアルなのかを明記する
- 簡潔でわかりやすい言葉を使う(誰もが同じ解釈となる)
- 図表、写真、図解などを使う(マニュアルの場合は動画よりも画像!)※
※長い動画は検索が大変なので細かく分けることをお勧めしますが、編集の手間や保存容量の事を考えると画像がお勧めです。
また、更新性、社外での閲覧など利便性を考えて、できれば文書はクラウドに保存し共有できるようにします。無料のクラウドサービスは幾つかあり、Googleドキュメントや、Notionなどで作成している方もいます。クラウド移行を考えている方は、まず無料サービスでお試しするのも良いと思います。
マニュアルは作成して完成ではない
最も重要なポイントは、マニュアルは作成して終わりではなく「生きた資料」にする必要があります。せっかく手間暇を掛けて作成しても、情報が古くなれば使われません。新情報があれば、すぐに修正できる体制にしておきます。
最後に、経営者の役割も重要です。新しいマニュアルに沿った業務を遂行することでどんな目的があるのかを従業員に伝え、理解してもらうことです。これにより、マニュアルの有効活用と業務改善が実現されるのです。