忙しい診療の合間、受付の電話が鳴るたびに業務が中断されること、ありませんか?
丁寧に対応したい気持ちはあるけれど、目の前の患者さんの対応もおろそかにできない……。受付スタッフの方々のそんなジレンマ、痛いほどよくわかります。
もし、先生やスタッフの皆さんがこのような悩みを日常的に感じているなら、それはホームページの使い方を少し変えるだけで解決できるかもしれません。
今日は、ホームページを単なる「情報の掲示板」から、クリニックの業務を助ける「優秀なスタッフ」へと進化させる方法についてお話しします。
なぜ、ホームページがあるのに電話が鳴るのか?
多くのクリニックにとって、ホームページは「Web上の看板」ですよね。
住所、診療時間、休診日、先生の経歴。これらは一度載せればそう頻繁に変わることのない「固定情報」です。
しかし、患者さんが本当に知りたい情報は、実はそれだけではありません。
体調が悪くて今すぐ受診したい患者さんが、家を出る前に一番知りたいこと。それは、
「今、行ってすぐに診てもらえるのか?」
という「ライブ情報(今の状況)」なんです。
ホームページには「9:00〜12:00」と書いてある。でも、今行ったら1時間待つのか、すぐ呼ばれるのかは分からない。
だから、確実な情報を求めて電話をかけるのです。
つまり、電話が鳴り止まないのは、ホームページが「今の状況」を伝えてくれていないからなのです。
大掛かりな「予約システム」だけが正解ではない
「それなら、Web予約システムを導入すればいいのでは?」と思われるかもしれません。
もちろんそれも一つの正解ですが、導入にはコストもかかりますし、何より新しいマニュアルを覚えて、オペレーションを変更するという大きなハードルがあります。
- 「高齢の患者さんが多いから、完全予約制は難しい」
- 「今の受付フローを変えると現場が混乱する」
- 「分厚いマニュアルなんて読んでる暇はない!」
そんな理由で、DX(デジタルトランスフォーメーション)や業務改善に二の足を踏んでいるクリニックも多いのではないでしょうか。
実は、もっとシンプルで、現場に負担をかけない解決策があります。
それが、「今のホームページを少しだけカスタマイズする」という方法です。
「空いてます」「混んでます」を表示するだけでいい
例えば、私が開発したWordPress(ワードプレス)用のプラグインを使うと、ホームページの目立つ場所に「現在の診療状況」をサクッと表示させることができます。
表示するのは、「30分待ち」のような細かい数字ではありません。
「空いています」「やや混雑」「混雑」といった、シンプルなステータスだけです。
仕組みは拍子抜けするほど簡単です。
受付スタッフの手元にあるスマホやPCから、状況が変わった時にボタンをワンタップするだけ。
難しい管理画面にログインする必要も、文字を入力する必要もありません。これなら、新しいマニュアルを作る必要すらありませんよね。

これだけで、何が変わるのか?
- 電話が減る
患者さんはHPを見るだけで状況がわかるので、わざわざ電話で確認する必要がなくなります。これは劇的な業務改善につながります。 - 分散来院
「今は混んでいるから、少し時間をずらそう」という判断を患者さん自身ができるようになり、待合室の混雑緩和につながります。 - 信頼感
「患者さんの時間を大切にしている」という姿勢が伝わり、クリニックへの信頼感が高まります。
ホームページはもっと自由で、役に立つ
「ホームページを作ったら、あとは更新のお知らせを載せるくらい」
もしそう思われているなら、それはとてももったいないことです。
ホームページは、紙のパンフレットとは違い、プログラムで動く「ツール」です。
今回の「診療状況表示」のように、ちょっとした機能を追加するだけで、受付スタッフ一人分くらいの働きをしてくれる可能性を秘めています。
「うちのホームページ、もっと業務の役に立つようにできないかな?」
「高機能なシステムはいらないけど、ここだけちょっと便利にしたい」
そんな風に思われたら、ぜひ一度ご相談ください。
現在のホームページを活かしながら、現場の負担を減らす「ちょうどいい」カスタマイズの方法を一緒に考えさせていただきます。
Gibbons 